ジンマートというじんましんのお薬をご存知ですか?
テレビCMを見たことがあるという方、いらっしゃるのではないかと思います。
季節の変わり目、特に春から暑い夏までの季節に多く発症するじんましん。
ジンマートはそのじんましんの治療薬です。
そのジンマートの実際の効果がどうなのか、詳しくご紹介します。
”じんましん”ってどういう症状?
そもそも”じんましん”がどんな症状かご存知ですか?
体に小さなブツブツができてかゆくなる症状‥ではありません。
じんましんは漢字で「蕁麻疹」と書きます。
イラクサという植物のことを「蕁麻(じんま)」と呼ぶのですが、イラクサの茎には小さなトゲがついています。
そのトゲが人の体に刺さると痛みやかゆみを引き起こし発疹が現れるんです。
イラクサによるこの症状を「蕁麻疹(じんましん)」と呼んだことが始まりとされています。
じんましんの特徴は、突然体の一部にかゆみを生じ、その箇所が小さな丸型に膨らむといったものです。
小さな丸型の膨らみは大きくなる場合があって、それは体に島や大陸ができたような地図状の広がりを見せることもあります。
”じんましん”の症状をもっとも分かりやすく例えるならば、
蚊に刺された時の症状と同じ
ということです。
じんましんの症状は、体の一部がかゆみをともない膨らみますが、数時間たつと跡形も残らずすっかり消えてしまいます。
蚊に刺された時も数時間すると、かゆみも跡もなくなりますよね。
それを基準にすると、何時間も症状が消えず跡が残る状態の、かゆみをともなう皮膚症状が湿疹(しっしん)となるわけです。
じんましんと湿疹の違いは別の記事で詳しく解説していますので、そちらをご参照ください。
参照記事:じんましんと湿疹の違いは?市販薬で治る?
ジンマートはじんましんを治すのか?

では、本題に入りましょう。
ジンマートというお薬は、本当にじんましんに効くのでしょうか?
ジンマートは、目薬が有名なロート製薬から発売されている商品です。
実はジンマートには、塗るクリームタイプと飲む錠剤タイプの2種類が販売されています。
塗るクリームタイプには、3つのかゆみ止め成分と腫れや炎症を抑える成分に合わせて冷却成分が配合されています。
じんましんは、腫れた箇所が熱を持ちそれがかゆみを倍増させるんです。
冷却成分が清涼感を与え同時にかゆみも和らげる効果があります。
3つのかゆみ止め成分は、かゆみ止めのお薬にそれぞれ単体でも使われている有効成分です。
強いかゆみを素早く和らげ、腫れも鎮めてくれるということになります。
一方の飲む錠剤タイプはというと、
メキタジンという抗ヒスタミン成分が有効成分として使われています。
皮膚上でじんましんが起きるメカニズムに作用し、元から抑えるという効果があります。
この成分は、花粉症やアトピーなど様々なアレルギー症状の治療薬に使用されているものです。
医療法としても皮膚科で多く処方されている、とても信頼度の高い成分になります。
よって、クリームタイプも錠剤も、効能効果がしっかりと期待できる商品であるといえます。
ジンマートはじんましんに効くお薬です。
クリームと錠剤、どっちがいい?
では、体に直接塗るクリームタイプと体の中から治療する錠剤タイプは、どちらが良いのでしょうか?
どちか一つを選ぶのならば、クリームタイプです。
じんましんは蚊に刺されるの同様で、突然発症します。
発症のとたんにかゆみを生じるので、すぐに患部に塗れるクリータイプの方がいいでしょう。
錠剤は内服薬なので、吸収され効果が現れるまでに時間がかかってしまいます。
錠剤を使用した方がいい場面は、例えば毎日寝ている間にじんましんが起き、かゆみで目が覚めてしまうといった時です。
そのような時は、就寝前に錠剤を服用してから寝ると、就寝をかゆみで邪魔されることがなくなります。
つまり、じんましんが出るタイミングが事前にわかっているような時は錠剤を服用すれば、じんましんがでること自体を防ぐことができるのです。
また、体全体の広範囲にじんましんがでた場合には、クリームを患部全てに塗るのが大変です。
このような時にも全身に効果がある錠剤は有効になります。
一般的にはクリームタイプ。発症のタイミングがはっきりしている場合や全身の広範囲に症状がでた時には錠剤、と使い分けるといいでしょう。
症状がひどい時に両方使用するのもありです。
じんましんに有効な市販薬は、このジンマート以外にもいくつか販売されています。
『レスタミンコーワ』というお薬が有名で、ご存知の方もおられるでしょう。
しかし、現在市販されているお薬の中では、今回取り上げたジンマートがじんましんの改善効果は高いようです。
現時点では「じんましんにはジンマート」という見解で良いと思います。
ジンマートって効き目はどうなの?まとめ
ジンマートはロート製薬から販売されている、じんましんの治療薬です。
じんましんの症状をその場ですぐ抑えるには塗るクリームタイプ。
事前に発症するタイミングがわかる時、全身の広範囲に症状が現れた時には錠剤タイプ、と使い分けましょう。
しかし、全身の広範囲にじんましんが出るといった、症状が特にひどい場合にはすぐに皮膚科を受診してください。
重大な病気の可能性も少なくありません。
判断に迷う時は、ドラッグストアの店員さんに気軽に相談してください。