花粉症とコロナ禍、ベストチョイスの薬と花粉症が悪化する薬

花粉症とコロナ禍、ベストチョイスの薬と花粉症が悪化する薬

2021年2月8日
病状

新型コロナの収束が見えない中、花粉症シーズンがやってきます。

今年は昨年よりも花粉の飛散量が多いとの予報も出ているようです。

新型コロナ禍の中では、くしゃみなどの症状がひどい時の外出は気が引けることになるでしょう。

そんなことを踏まえた上で、花粉症市販薬のベストチョイスは何になるのでしょうか?

花粉症の市販薬

花粉症で悩まされている方は、毎年市販薬のお世話になっていることと思います。

一言で”花粉症の市販薬”と言っても、成分の違いによって複数タイプのものが存在します。

そして、その種類の中には、逆効果となる市販薬もあるんです。

眠くなる副作用は皆さんもよくご存知だと思いますが、そのほかにも血圧を上昇させたり持病持ちの方が使ってはいけないお薬もあります。

必ず、商品パッケージに書かれている『使用上の注意』を確認してください。

そして、特に一番注意が必要なものが、即効性もあってよく効くとされる”点鼻薬”です。

結構の皆さんが、点鼻薬を使われているのではないかと思います。

即効性もあってよく効くお薬の何がいけないの?と思いますよね。

確かに症状が辛い状態の時には、すぐに効くお薬を使うことに間違いはありません。

問題なのは、常用することになります。

薬が花粉症を悪化?!

即効性もあってよく効く、その点鼻薬とは”血管収縮剤”を使用したものになります。

具体的な成分で言うと、最も代表的なものが「ナファゾリン」です。

ナファゾリンを主成分として有名な市販薬としては『ナザール』があります。

もし、あなたが使っている薬にこのナファゾリンが入っていたら注意が必要です。

どういうことなのか、ご説明します。

”血管収縮剤”とは、その名の通り『血管を収縮させる』薬剤です。

鼻詰まりの原因である、鼻粘膜の広がりを抑える効果があります。

あわせて目の充血も抑えるので、鼻づまりと一緒に涙目を即効的に解消する、花粉症の方にとってはありがたいお薬でもあります。

しかし、この成分を長期的に使うと、副作用で鼻炎が悪化してしまいます。

”血管収縮剤”の長期連用が原因で起きる鼻炎は、『薬剤性鼻炎』といって立派な病気なんです。

花粉症を治したつもりが、この『薬剤性鼻炎』になってしまい、鼻炎が続くから薬がやめられず、さらに悪化し続ける‥

こういう患者さんって実はとても多いんです。

自分では花粉症だと思っているから、別の鼻炎症になっているなんて想像もしていないのです。

あなたは大丈夫ですか?

”血管収縮剤”が主成分の点鼻薬を長い間使っているようでしたら、一旦お辞めになり内服薬の服用をおすすめします。

どうしても点鼻薬を使いたい時は、ステロイドが主成分の点鼻薬であれば大丈夫です。

だたし即効性には欠けるので、効きだすまでにしばらく辛抱が必要になるかも知れません。

コロナ時代にあった花粉症の市販薬は?

様々な種類がある花粉症の薬ですが、なるべく外出を避けたいコロナ時代にあったものはあるのでしょうか?

一つだけあるとすれば、それは”第2世代抗ヒスタミン剤”を主成分とした内服薬になります。

この”第2世代抗ヒスタミン剤”のお薬を、事前服用することで重症化を防ぐ効果が期待できます。

事前服用とは、花粉が飛び始めて花粉症の症状がでてから薬を使うのではなく、症状がなくても花粉の飛散が予想される日の約2週間前から毎日服用することです。

症状がでる前からの服用で、実際に花粉が飛ぶ時期に症状を抑える(花粉症の症状がでない)効果があります。

症状の都度、買い物に行く必要がなくなりますし、軽症に済むのであれば購入量を減らすこともできます。

花粉は2月下旬から悲惨が始まるので、2月上旬からの事前服用が必要です。

”第2世代抗ヒスタミン剤”が使われている有名なお薬には、

『アレグラ・アレジオン・クラリチン』

などがあります。

まとめ

花粉症の市販薬の中で、ナファゾリンが入った点鼻薬は要注意です。

頻繁に外出したくないコロナ禍にあった薬は、”第2世代抗ヒスタミン剤”になります。

どの薬か判断できない時は、店員さんに尋ねましょう。

また、全ての薬において用法容量を守ることは大前提となります。

使用上の注意もしっかり確認してください。