最近、ニュースやワイドショーなどで不織布マスク警察という言葉をよく耳にします。
新型コロナ対策には、不織布マスク着用がもっとも予防効果があるとの報道がありました。
それを知った人たちが、不織布マスク以外のマスク着用者に対し、マナー違反だと注意しだしたのです。
このような人たちが ”不織布マスク警察” と呼ばれています。
またもや、正義感を振りかざしたハラスメントが起きてしまいました。
不織布マスクが正解ではない
まず、何がこのような状況を産んだのでしょうか。
それは、マスクの種類別で予防効果はどうなるのかをシミュレーションした、スーパーコンピューターの算出結果の公表が発端になります。
データによると、医療用マスクに次いで飛沫防止効果が高かったのが不織布マスクでした。
この結果を報道で知った人たちが、街でウレタンマスクや布マスクをつけている人に対し、不織布マスクの着用を強要する”不織布マスク警察”へと変貌したのです。
しかし、その警察官の方々は大事な点を見過ごしてしまっています。
確かに、市販されているマスクの中では、不織布マスクが一番の対策効果があるとの結果がでました。
しかし、ウレタンマスクや布マスクと比べた時の差は、めくじらを立てるほどの大差はないのです。
あまり変わらないと言い換えてもいいと思います。
それに、不織布マスクといえども、完全に飛沫を防止できるものではありません。
わずかな隙間から微量の飛沫が散布させてしまっています。
感染予防効果でいえば、ソーシャルディスタンスを維持することの方がよっぽど効果が高いといえます。
不織布マスクをつけていたとしても、ウレタンマスクの人に近づいて注意することは、自らマスクの隙間から飛沫を飛ばしている犯人になってしまうかもしれないのです。
正義感で行っていることが、実は逆の意味になっていることに気づいてください。
不織布マスク警察は直ちに撤退しましょう。
とは言っても、市販されているマスクの中で、不織布マスクが予防効果がもっとも高いことは事実です。
十分にソーシャルディスタンスを保てている環境であれば、ウレタンマスクや布マスクでも何ら問題はありません。
しかし、近い距離感になる時には不織布マスクを着用した方が良いでしょう。
互いに不織布マスク同士であれば、近い距離であっても対策はできていることになります。
ウレタンマスクや布マスク着用者は、シーンごとに不織布マスクに付け替えるようにしたほうがベストといえます。
もちろん、距離が近くなるにつれ、どんなマスクをつけていようが感染リスクが高くなることは頭に入れておいてください。
マスクの種類の問題ではなく、ソーシャルディスタンスを保つことが一番の予防対策となります。