1月、2月は一年を通してもっとも寒さが厳しくなるシーズンです。
冷え性の方にとっては耐えるつらい時期が続きことになります。
冷え性は市販薬で改善することができるのでしょうか?
また、冷え性専用の漢方薬の存在も気なります。
今回は、その答え合わせをしたいと思います。
冷え性改善の市販薬はある?
冷え性を改善する市販薬は、ズバリあります。
まず、”改善”という言葉の意味を理解しましょう。
多くの辞書には、改善とは「悪いところを改めてよくすること」と書いてあります。
勘違いしないでほしいのは、”改善”は”完治”ではないということ。
「すっかり治ってしまう」ということではなく、「良くしていく」ということを理解してください。
それを踏まえた上で、冷え性の改善を促進してくれる市販薬は主に2種類あります。
基本栄養となるビタミン栄養剤と、体質改善の効果がある漢方薬です。
どちらも速攻的に良くするのではなく、毎日摂取して少しづつ良くしていくというお薬になります。
全然効果が感じられないといって、途中放棄してしまうと何も変わることはありません。
今季強く続けることがとても大事なことです。
効果の実感を得られるには、最低でも3ヶ月から半年、あるいは1年以上必要なケースもあります。
そんなにかかるの?!と感じるでしょうが、逆に体質を簡単に変えることはできないと考えましょう。
生まれ持った体質なんですから、変化させるためにはある程度の時間はかかるものです。
すぐに効果が得られるようなものが存在したら、それは実に信憑性にかける怪しいものだと判断できるほどです。
本気で冷え性を改善したいのなら、長期間しっかり取り組む意識を持ってください。
では、冷え性改善にいいとされる市販薬を具体的に紹介します。
市販薬は冷えの原因を改善する

まず、ファーストチョイスといえるは「ビタミンE剤」です。
そもそも冷えは、血行不良によって引き起こされるものになります。
温かい血液が全身くまなくめぐっていれば、冷えを感じることはありません。
冷え性の方は血液のめぐりがよくないという訳です。
ビタミンEには、血液をサラサラにし血行をよくしてくれる効果があります。
また、冷えで悩まれる方は大半が女性だと思います。
ビタミンEは、女性ホルモンの促進効果もあり、ホルモンバランスを良好にすることでも血行不良を改善してくれるんです。
しかし、ビタミン剤にも様々な種類があるので、どれが良いのか迷ってしまいますよね。
おすすめするのは、「天然ビタミンE」と表記してある商品です。
天然ビタミンEとは、その名の通り自然界にあるビタミンEが材料になっているものになります。
ビタミンE剤には、この天然とつくもの以外に「天然型」「合成」があります。
それぞれ、天然に似せた人工加工品と化学加工品です。
人間の体は、天然ものがもっとも吸収します。
よって、「天然ビタミンE」が一番効能効果が期待できるんです。
市販されているビタミン剤には、ビタミンEとビタミンCをメインとした商品もありますが、「冷え」にだけ特化すると「天然ビタミンE」のみの方がいいでしょう。
冷え改善の漢方薬
冷え性改善の市販薬、もう一つの漢方薬ですが、これは一つだけではありません。
女性によく使われる漢方薬に「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」「加味逍遙散(かみしょうようさん)」などがあります。
そして、もっとも冷え性改善としてポピュラーなのが「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」という漢方薬です。
いわゆる全身が冷えるタイプの方に合う処方となっています。
自己判断で注意していただく点があります。
暖房で温めた部屋に長時間いられる方は、この「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」タイプです。
もし、途中で顔がほてってのぼせぎみになる方は「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」タイプ。
長時間いれる方の中でも、不眠やイライラといった症状もある方は「加味逍遙散(かみしょうようさん)」タイプとされます。
これらの漢方薬は、先に紹介したビタミンEも一緒に摂取するとより効果的です。
お互いの効能が相乗効果で高まり、より症状を改善しやすくなります。
実は、ビタミンと漢方薬が一つになった商品もあります。
小林製薬から販売されている「命の母」はその代表格です。
女性保健薬というジャンルにあたり、他社からも似たような商品は販売されています。
これら女性保健薬は、ホルモンバランスを整え自律神経の乱れを改善し、冷え性にも効果があるお薬になのですが、のぼせやイライラといった女性特有の症状も同時に感じているような方に向いています。
どの商品が自分に会うのか判断が難しいようでしたら、薬局か処方箋の取り扱いがあるドラッグストアで相談してください。
処方箋の取り扱いがないドラッグストアには、漢方に詳しい店員さんが在中されていないところが多いからです。
目安として、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」について詳しく教えてくださいと尋ねてみてください。
説明の言葉がスラスラ出てくるようでしたら、そのまま相談して大丈夫かと思います。
商品パッケージの裏をみて書いてあることの説明しかないようでしたら、漢方については得意ではない方の可能性が高いです。
実は、一般的なドラッグストアには漢方の知識を詳しく持った人材は少ないのです。
相談が可能な薬局で尋ねることをおすすめします。
また、女性専門というわけではありませんので、自分がどのタイプが判断つくなら男性が利用しても大丈夫です。
男女問わず高齢者の冷えには、八味地黄丸(はちみじおうがん)」という漢方薬もあります。
冷え性にいい市販薬、漢方薬は?まとめ
冷え性に良いとされる市販薬はビタミン剤の「天然ビタミンE」と漢方薬の数種類になります。
漢方薬はタイプが合わないものを選ぶと効かない可能性が高くなるのでご注意ください。
いづれも短期での改善を期待してはいけません。
しっかり取り組めば、つらい冷え性から抜け出すことは可能です。
根気強く長いスパンでの改善を目指しましょう。