手湿疹の治療薬に、テレビCMでよく見かけるメディクイックがあります。
メディクイックには、ステロイドという成分が主成分として使われています。
しかし過去の記事で、ステロイドは作用が強いかわりに副作用リスクも高くなるので注意が必要だとお話ししていました。
手湿疹に使うメディクイックのように、ステロイドが配合されている薬の使用はNGなのでしょうか?
メディクイックとその他の手湿疹治療薬
手湿疹とは、手が赤みをおび腫れたり、発疹がでてかゆみを生じたり、乾燥してカサカサするといった症状が手に現れる皮膚病になります。
特に女性の方に多い皮膚病といえるでしょう。
まず、市販されている手湿疹の治療薬を紹介します。
もっとも有名な商品がロート製薬の「メディクイック」です。
皆さんも一度はテレビCMを見たことがあるのではないでしょうか。
「メディクイック」は、パッケージに手湿疹という文字が大きく印字してあり、手湿疹の治療薬であること全面的に打ち出してある商品です。
それに対し、全面的には打ち出されていないものの、手湿疹の治療に使える市販薬は他にもあります。
ゼリア新薬の「プレバリン」
ジョンソン&ジョンソン「テレスHi」
第一三共ヘルスケア「オイラックスPZ」「アレルギールSK」など。
全て手湿疹の治療に使えるのですが、これらには共通点があります。
それは、主成分にステロイドが使われているということです。
ここからは、そのステロイドについてのお話です。
過去記事と重なることもありますが、大事なことなのでもう一度おさらいします。
ステロイドの種類

皮膚科の診察を受けたことがある方なら、ステロイドを知っている方もいるかと思います。
ステロイドは、かゆみや炎症を抑える優れた効果を発揮する成分です。
アトピー性皮膚炎など皮膚のかゆみや炎症によく処方される反面、副作用の心配もしなければならない成分になります。
効き目が強い反面、長期に使い続けることで副作用の発生リスクが高くなるからです。
特に同じ場所に長期間使い続けるのはよくありません。
さて、ステロイドにはいくつかの種類があり分類分けされます。
ストロング、ミディアム、ウイーク、といったように利き目の強さによっての分類分けです。
メディクイックに使われているのは、「プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル」という成分です。
患部では強く作用するけど、吸収されると身体に優しくなるという特徴をもちます。
このような特徴のステロイド成分を「アンテドラックステロイド」といいます。
先に紹介した手湿疹の薬は全て、この「アンテドラックステロイド」を使用したものになるんです。
「アンテドラックステロイド」は、分類でいうとミディアムクラスに当てはまります。
ミディアムはそのまま”普通”ということなので、メディクイックは比較的安心して使用できる薬だといえます。
しかし、それでもやはりステロイドであることに変わりはないので、広範囲にむやみには使ってはいけないし、長期的に使用するのもよくありません。
要するに、ステロイドはよく効くので「サッと治してスパッとやめる」という使い方がいいのです。
とにかく、今のつらい症状をよくするために使うようにしてください。
症状の改善がみられた後は、また繰り返さないための予防が大切になります。
予防に関しては、当ブログ過去の 手荒れ予防記事 で紹介した方法と同じです。
予防法は過去記事をご覧ください↓
「手荒れでアルコール消毒がつらい!そのお悩みの解決策とは?!」
手湿疹の薬メディクイックは安全?まとめ
手湿疹の資料薬「メディクイック」は、アンテドラックステロイドが主成分のお薬です。
使うと、つらい患部はサッとよくなります。
いつまでも長く使わないことを守れさえすれば、「メディクイック」はとても良いお薬です。
ステロイドに限らず、お薬は全般的に正しく使用すれば恐れることは何もありません。
読まない方が多いようですが、添付文書にある使用上の注意は必ず読んでください。
正しく使わないことこそが「NG行為」となります。