ヒルマイルドという乾燥肌のお薬はヘパリン類似物質という成分が主成分です。
もっとも知名度があるヒルマイルドですが、実はヒルマイルド以外にもヘパリン類似物質が入った商品は多く発売されています。
今回はヘパリン類似物質が入った、その他の商品をそれぞれの違いもあわせて紹介します。
ヘパリン類似物質配合、ヒルドロイドとは?
まず、ヒルマイルドの主成分である「ヘパリン類似物質」の働きをおさらいします。
ヘパリン類似物質とは、医療業界でも長く使われてきた保湿成分です。
特徴は高い浸透性と保水性。
「保湿」のほかに「血行促進」や「抗炎症」の作用があり、治療効果に優れた成分となります。
ヒルマイルドは、そのヘパリン類似物質と特徴を活かした乾燥肌の治療薬です。
ヒルマイルドについては、前の記事「ヒルマイルドは効く?ワセリンとの違いも紹介」をご覧ください。
先ほどもご紹介した通り、ヘパリン類似物質は病院など医療現場では昔から使われいる成分です。
乾燥肌の症状がひどい時に皮膚科を受診すると、「ヒルドロイド」というお薬を処方されることがあります。
このヒルドロイドこそ、ヘパリン類似物質を主成分とした医療用の治療薬になります。
ヒルマイルドも含め、冒頭でお話したヘパリン類似物質が入った多くの商品というのは、このヒルドロイドから派生して作られたものになるんです。
つまり、市販されている『ヘパリン類似物質配合商品』全ての親がヒルドロイドといえます。
ヘパリン類似物質配合の医薬品と医薬部外品の違い

では、『ヘパリン類似物質配合商品』をみていきましょう。
市販されているヘパリン類似物質が入った商品は大きく二つに分けることができます。
一つは、ヒルマイルドと同じ医薬品の商品と、もう一つは医薬部外品の商品です。
医薬部外品というのは、薬としての扱いではなく一般品として市場に流通しているものになります。
サプリメントや化粧品などが医薬部外品に当たります。
医薬品の分類についてはこちらをご参照下さい。
市販のヘパリン類似物質配合商品は、治療専門である医薬品とスキンケア用の医薬部外品の2種類が販売されているんです。
中には同一ブランドで、医薬品と医薬部外品を同時販売されているものもあります。
ヘパリン類似物質配合商品の一覧
今回は、医薬部外品の有無を記した『ヘパリン類似物質配合商品』の一覧をだしてみました。
医薬品 | メーカー名・商品名 | 医薬部外品 |
のみ | グラクソ・スミスクライン・HPクリーム | |
のみ | ジャパンメディック・ヒフメイド | |
のみ | 日医工・ピアソンHP | |
のみ | 小林製薬・さいき | |
あり | ロート製薬 ・ヘパソフト | あり |
コーセーマルホ・カルテHD | のみ | |
大正製薬・アドライズ | のみ | |
スキンオーソリー・ヘパリン | のみ |
表の上四つ目までは、ヒルマイルド・ヒルドロイドと同じ治療専門のお薬になります。
小林製薬のさいきは、治療薬でありながらクリームとローションの他に、乳液タイプもラインナップされています。
ロート製薬のヘパソフトには、治療薬のクリームとスキンケアとして使えるローションがあります。
コーセーマルホのカルテHDには、化粧水・乳液・クリームにプラスしてオールインワンクリームが販売されています。
大正製薬のアドライズは、プラセンタエキスもプラス配合されたスキンケアシリーズで、美容効果も高い高級感あるアイテムになっています。
スキンオーソリーのヘパリンシリーズはアマゾン限定ブランドの商品です。クリームとローションがあります。
ヒルマイルドの記事でも書いていたのですが、医薬品というのはあくまでも薬です。
症状の改善がみられたら速やかに使用を中止して、普段使いしてはいけないという注意が必要となります。
一方、化粧品と同じ分類である医薬部外品の方は、普段使いしても大丈夫な商品です。
医薬品で症状が改善した後に、医薬部外品の商品を予防として普段使いするというのが正しい使い方になります。
普段使いするスキンケアとしてのおすすめは、コーセーマルホのカルテHDと大正製薬のアドライズです。
カルテHDは、誰もが知る大手化粧品メーカーのコーセーが、マルホという製薬会社と同時開発した商品になります。
そのマルホはなんと、先に紹介した”ヒルドロイド”を製造販売している製薬会社なんです。
現在市販されているヘパリン類似物質配合全ての商品の親が、ヒルドロイドだと紹介しました。
ということは、そのヒルドロイドを製造した企業が開発に加わっているカルテHDは、ヒルドロイドの直属の子供に当たるわけです。
また、製薬メーカーの最大手である大正製薬が本気で乾燥肌を研究して開発されたアドライズは、トップクラスの品質をもった商品であることに疑いの余地はありません。
どちらも医療用医薬品を製造している企業なので、効能効果も安全性もハイクオリティのものに間違いはないので、健康目線で見てもこの2アイテムがおすすめとなります。
ヒルドロイドを処方されたことがある人は、カルテHDの使用が良いでしょう。
ヘパリン類似物質の商品はヒルマイルドだけではない、まとめ
ヘパリン類似物質を使用した多くの製品は、元をとどれば医療用医薬品であるヒルドロイドから派生して作られたものです。
治療専門の医薬品から予防目的のスキンケア製品まで、複数のメーカーから商品が販売されています。
普段使いとしては、医薬部外品の商品をチョイスしてください。
カルテHDとアドライズがおすすめになります。
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