疲れを感じた際、ビタミン配合のサプリメントやドリンク剤を服用した経験、皆さん一度はあるかと思います。
そしてその際、ちゃんと効いているのかな? 効いた感じがしない‥などと疑問を持った方も多くいらっしゃるのでないでしょうか。
今回はその答えをズバリお教えします。
ビタミン剤とは?
ビタミン剤とはそもそもどういうものでしょう。
私たち人間が、生命を維持していく上で欠かせない栄養素の一つが”ビタミン”であることは言うまでもありません。
ビタミン剤とは、栄養素であるビタミンを手軽に補給する手段として製品化されたものです。
医薬品の錠剤から、液剤にした栄養ドリンク、タブレット状のサプリメントなどが存在します。
ビタミンAや、王道のビタミンC、あまり有名ではないビタミンKまで数種類ビタミンが、それぞれの働き別に様々なビタミン剤となって流通しています。
疲労回復に使われるビタミンは主にビタミンB群になります。
ビタミンB郡には、B1・B2・B6・B12などがあり、これもまた働きがそれぞれ違います。
ビタミンB1は糖分をエネルギーに変える働き、ビタミンB2は主に脂質をエネルギーに変える働きがあり、全てのビタミンB群は筋肉や神経の正常な働きに関与しています。
ということは、ビタミンB郡が不足すると、エネルギー変換や筋肉がうまく働かないなどの障害が起き、身体が疲れるといった症状が出ることになります。
であれば、ビタミンB群配合のビタミン剤を摂取することは、不足を補えて疲れには有効に思えますよね。
その通り、ビタミン剤は疲れに有効なんです。
答えがでました…と言いたいところですが、ちょっと待ってください。
”疲れ”にはいくつかの種類があります。
疲れにあるいくつかの種類とは?

皆さんはどのような時に疲れを感じますか?
長時間の労働や学習をした時、運動した後や運転した後、そもそも何もしないのに疲れを感じるという方もいらっしゃるかもしれません。
疲れが起こる原因は一つではないのです。
ビタミン不足からくる疲れであればビタミン剤で軽減できます。
しかし、違う原因の疲れの場合、ビタミン剤が有効とは言えなくなってくるのです。
健康な方が身体を動かした後に感じる疲れは、エネルギー消費が原因、つまりビタミン(栄養)が不足した状態ということ。
この疲れには大抵の場合ビタミン剤は有効です。
何もしないのに感じる疲れは、病気が関与している可能性があるので、専門的な検査・治療が必要となってくるでしょう。
そして、私たちが普段もっとも感じている疲れというのは、溜まって抜けない”疲れ”のことではないでしょうか。
「疲れた」という言葉が口癖になっている方は、これに当たります。
この溜まった疲れにおいては、ビタミン剤が最善とはなりません。
なぜなら、疲労が溜まった状態は身体の全ての機能が衰えた状態にあり、栄養の吸収・代謝がうまくできなくなるからです。
つまり、ビタミン剤を摂取しても身体にうまく取り入れられない=ビタミンの働きを得ることができない、ということになります。
冒頭文で述べた、ビタミン剤を摂取しても効いた感じがしないという方はこの状況にあるといえます。
では、このような方はどうすればいいのでしょうか?
疲れの原因を知ることが大事
ビタミン剤が効かない、溜まった疲れが抜けない状態の場合はどうすればいいのか。
当ブログを継続してご覧の方には、もう答えが出ていると思います。
そうです、当ブログで何度も取り上げてきた一番最初に必要な重要栄養素「アミノ酸」です。
私たちの筋肉も臓器もアミノ酸が原材料であると過去記事で述べています。
アミノ酸が不足した状態では、ビタミンを身体に取り入れることすらままならなくなるのです。
溜まった疲労にはアミノ酸の栄養剤が有効となります。
そしてこの場合、医薬品の商品に限ります。
健康食品・サプリメントは健康維持に使用するもので、疲労回復の効果は期待できません。
このことについても過去記事で詳しく取り上げています。
結論としては、自分の疲れの原因が何になるのかを知ることから初めて、対処法を考えることが大切となります。
普段は元気で過ごし、いつもより体を使ったことが原因で感じる疲れであれば、ビタミン剤でOK。
寝ても抜けない溜まった疲労には、アミノ酸の栄養剤(医薬品)が効果を得ることができます。
今の時期に多い、暑さに参って感じる疲労にもアミノ酸は有効です。
詳しい理由を知りたい方は、アミノ酸を語った過去記事をご参照ください。
ビタミン剤は疲労に効かないのか?まとめ
ズバリ、ビタミン剤は疲れに効きます。
ただし、溜まった疲労などには必ずしも有効とはいえません‥というのが今回の答えとなります。
よくCMで『疲れにこの1本!』などのセリフで宣伝している商品を見かけますが、全ての人に当てはまるものではないことを是非知ってください。
「疲れ」ひとつにおいても原因によって、ビタミンかアミノ酸かと対処法が変わってきます。
『病気』になると原因はもっと複雑です。
自分の状態を知り、その結果によって得られた対処方が最善のものとなります。
こと『健康』においては、キャッチーなコピーにまどわされないよう注意してください。