漫画家の蛭子能収さんが、先日放送のテレビ番組において『レビー小体型認知症』と『アルツハイマー』の合併症であると判明し話題になりました。
認知症の初期段階であるということです。
『アルツハイマー』なら見聞きしたことあるけど『レビー小体型認知症』は初めて聞いた、というのがほとんどの方ではないかと思います。
今回はその『レビー小体型認知症』についてと、認知症にならない為の方法はあるのか?についてお伝えします。
レビー小体型認知症とは?
タレントで漫画家の蛭子能収さんは、先日放送された健康番組で『レビー小体型認知症』との診断が下されましたが、『レビー小体型認知症』は『アルツハイマー』に次いで二番目に多い認知症の種類です。
物忘れが酷いなどの記憶障害や判断力の低下、今日の日付や時間感覚が分からなくなるなどが『アルツハイマー』の症状ですが、『レビー小体型認知症』の特徴的な症状は、幻視とパーキンソン症状がある点になります。
パーキンソン症状とは、全身の動きが鈍くなり手足などの震えが出て日常生活に不自由が出ること、幻視は文字通り実際にその場にいない人が見えることになります。
蛭子さんは、洗濯カゴの中の奥さんの服を見て奥さんが倒れていると叫んだエピソードがあるそうで、明らかな幻視の症状が出ておられてました。
認知症の半分以上は『アルツハイマー型認知症』で、患者の多くは女性であるという統計があります。
一方で、『レビー小体型認知症』は認知症患者全体の20%と二番目に多くて男性の発症が多いとのこと。
ちなみに三番目に多いのは血管性認知症で、脳梗塞や血栓などの原因で脳内の血液循環が悪くなることで発症します。この三つは『三大認知症』と呼ばれています。
『レビー小体』というタンパク質のかたまりができ、脳の神経細胞を壊してしまうことが原因で『レビー小体型認知症』は発症します。
なぜ『レビー小体』ができるのかは、まだ判明されていないようです。
ということは予防しようがないように思えますが、手立てはないのでしょうか。
認知症と診断されたら‥
今回の蛭子さんのように、『レビー小体型』と『アルツハイマー』の合併型認知症になる方も決して少なくはありません。
蛭子さんは、まだ初期段階ということと本人は至って元気があるということで、お仕事は継続していく方針のようです。
先ほど述べたように判明されていないことが多い認知症は、現実的に完治は難しいといえます。
しかし、ゆっくり進行させることは可能です。
蛭子さんも、これ以上悪化させないよう努力することはできるでしょう。
認知症の初期段階と診断された場合、まずは進行状況をとどめておく事が何よりも大切です。
その為にはまず、医師から処方された薬をしっかり服用することがベースとなります。
そして、そのベースの上に一般的な”認知症予防対策”を行いましょう。
”認知症予防対策”には以下のことがあります。
- 継続的な軽い運動
- 対人での会話や作業
- 好奇心を削がない
- 好きなことを満足するまでやる
- バランスの取れた栄養をとる、特に青魚の摂取は必須
運動で身体を動かすこと、人と話すことや何か行うことは、脳の活性化にとてもいいことです。
しかし、好奇心を削がないことと好きなことをするというのが最も大切なこととなります。
良薬となるのは好奇心と栄養

蛭子さんがギャンブル好きなのは有名です。
今回、認知症の診断を受けた家族としては、ストレス要因にもなるギャンブルは辞めさせたくなるのが当然だといえます。
しかし、大好きな行為を奪われる心理的なダメージの方が、リスクが大きいものとなるのです。
本人が好きな行為、興味を持ったものは、むしろ促進してやった方が脳の活性に繋がり、認知症の進行を抑える効果があります。
好きなこと、好奇心は何よりの良薬となるのです。
そしてもう一つ大事なことは、バランスの取れた栄養をとることと青魚の摂取になります。
脳も細胞の塊です。細胞の生まれ変わりを活性させるには栄養をしっかりとる必要があるのです。
中でも、青魚には脳の活性に有効な成分が豊富に含まれています。
テレビなどでよく見聞きDHAとEPAがその栄養素です。
毎日、青魚を食べるのは大変なので、サプリメントでの摂取でもいいでしょう。
しかし、その際商品はよく選ぶ必要があります。
サプリメント商品の中には、身体に悪影響をもたらす添加物や不純物が入っていたり、配合されている成分の原材料が粗悪だったりごまかされているものがあるからです。
価格が極端に安い商品は、こういったものが多くあるので注意してください。
安く売るにはそれなりの理由があります。品質を落とさず努力しているメーカーもありますが、安すぎる商品は選ばないようにしましょう。
認知症予防効果も期待できるDHAとEPAは、中高年になったら摂取すべき栄養素です。
レビー小体型認知症と認知症予防のまとめ
蛭子能収さんが診断を受けた『レビー小体型認知症』とは、『アルツハイマー』についで二番目に多い認知症の種類で、その症状は幻視とパーキンソン症状がでる特徴がありました。
原因は不明なので進行を遅らせる為、薬をしっかり服用した上で楽しみを増やし栄養バランスの良い食事、特にDHAとEPAの摂取を心がけましょう。
蛭子さんは自身のTwitterで、「認知症以外は健康体です。応援よろしくお願いします。」と発信されました。
この前向きな姿勢は、とても大切なことです。
皆さんも、ご家族やご自身が認知症との診断を受けても、暗くならず受け入れて沢山楽しいことを行いましょう!