下痢止め薬の服用はNG!?健康の為に新常識を!

下痢止め薬の服用はNG!?健康の為に新常識を!

2020年6月12日
健康知識

食中毒のお話しをした前回、下痢止め薬の使用はNGだと解説しました。

下痢という症状は本来、異物を体外へ排出しようとする身体の防衛本能であり、無理に止めてしまうことが逆に症状悪化のリスクになるという理由からです。

薬のおかげで下痢が治っているということ自体が、実は間違った認識になります。

どういうことか…?

今回は下痢止め薬について、詳しくお話しします。

下痢を止めるな!

お時間がある方は予備知識として、前回記事食中毒は新型コロナと同じ対策?下痢止めはNG?!をご覧いただく事をおすすめいたします。

その記事でもお話した内容と重なる部分もありますが、「下痢」が起こる要因はいくつかあります。

①大腸菌などの食中毒を起こす菌やウイルスなど、本来身体が必要としない異物が体内に侵入してきた時に、防衛策として体外に排出する為に起きる行為。

②夏場などに、水分を過剰に摂りすぎることによる腸内環境の乱れ。

③ストレスやホルモン異常、薬の副作用時に起こる下痢

‥などです。

全ての要因でいえることが、異常を起こした身体を正常な状態に戻そうとする身体の反応であるということ。

「下痢」という症状は病気ではなく『体を守る為の自己防衛反応』になるのです。

身体を正常な状態に戻そうとしている症状を止める必要があるでしょうか?

「下痢」は無理に止めてはいけません。

つまり、「下痢止め薬」の服用は身体にとっては良くないことなのです。

下痢は出し切って、安静にすれば自然に良くなります。

軽度な食あたり水あたりによる下痢なら1日で、菌やウイルスによる下痢でも2・3日の安静で良くなります。

療養中は消化がよく暖かい食べ物を食べ、小まめに暖かい飲み物または常温のお茶などで水分補給しましょう。

下痢というと水分NGのように思いますが、体の水分を大量に失いますので脱水症状になってしまう場合もあるのです。

喉が乾いた時は水分補給を我慢する必要はありません。

NGなのは、お刺身や冷麺などの冷たい食べ物と、牛乳やジュース類などの冷たい飲み物、いわゆる”冷たい物”になります。

そして、服用すべき薬は「整腸剤」です。

下痢を起こした腸内はダメージを受けているので、「整腸剤」によって腸内環境を整え元気を与えることが、症状改善の早道になります。

下痢の際に服用する薬は「整腸剤」、というのがこれからの新常識といえるのです。

ただし、異常な腹痛や血便が混ざっているような場合は速やかに内科を受診しましょう。

悪質な菌やウイルスによる下痢は、病院での治療が必要となります。

下痢止め薬を服用すべき時とは?

下痢を無理に止める必要がないことがお分かり頂けたと思います。

でも、それならなぜ必要がない「下痢止め薬」があるのでしょうか?

トイレに行ける環境であれば必要ありません。

ただ、普段の生活の中で、すぐにトイレに行くことができない時と場合があると思います。

会議や試験、発表会や試合、長時間の車移動‥などのシュチュエーションの時です。

そのような際に、一時しのぎとして「下痢止め薬」を服用してください。

そう、トイレに行くことが容易にできない環境の時が、唯一「下痢止め薬」の服用をすべき時になります。

それ以外の時は、「下痢止め薬」の服用=下痢は無理に止めない、ようにしましょう。

独特の匂いがする有名な小さい粒のお薬も、もともとは戦時中に開発されたものです。

衛生状況が悪い環境でお腹を壊す兵士たちの下痢を止め、戦力を落とさない為に軍により開発されています。

下痢を止める効果が高かったという帰還兵の評判により、戦後になってからは一般的に使用されるようになったのですが、健康的視点にたつと常用してはいけない薬です。

戦後75年を経過して新しい時代を迎えている訳ですから、古い常識にとらわれず正しい認識を持つことが非常に大事になります。

ちょうど今は、新型コロナウイルスによって手洗い・消毒など見直されている時です。

『新しい生活様式』の一つにこのことも加えてみてはいかがでしょう。

下痢止め薬の服用はNG、まとめ

下痢止め薬の使用はNGであるという新常識の提言をまとめます。

  • 下痢は身体の防衛本能
  • 無理に下痢を止めてはいけない(下痢止め薬を服用しない)
  • 下痢の時は消化がよく暖かい食べ物を食べ、暖かい飲み物で水分補給
  • 冷たい食べ物・飲み物はNG
  • 服用すべき薬は「整腸剤」
  • 「下痢止め薬」の服用はトイレに行くことが容易にできない環境の時
  • 異常な症状の時には即受診

今回「下痢止め薬NG」のことを新常識とは言ってますが、『正しい情報』をお伝えした結論としての提言となっていますのでご了承ください。

実はこの他にも、まだまだ間違った使用をしている薬って存在しています。

当ブログでは、そのような情報を今後随時取り上げていく所存です。